社長が用意するべきものは、賞与なのか名誉なのか。

今日の書き手:安田 佳生(ぼくら社編集長)

 

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会社は何を「茶器」にするかで決まる。 - 拝徳はてなブックマーク - 会社は何を「茶器」にするかで決まる。 - 拝徳

ここでいう「茶器」はそのもの自体ではなくて、「茶器というものにたいして持つ共通の価値」ということだ。実は現代において成功している会社というのは、この「茶器」の設定がとてもうまい会社だ。その会社の「茶器」に価値を感じた方がずっと人生が充実すると思うんだわ。

 

素晴らしいご意見ですね。

悪い事例として出てきた私が言うは変ですけど。

 

でもその通りだと思います。

茶器が大事なのです。本当に。

そして私は茶器を作れなかった。

経営者として能力不足だったわけですね。

 

私は値引き以外の戦略を考えない経営者をバカにしてきました。

でも考えてみたら、お金以外の報酬を考えなかった私も

かなりのバカだと思います。

 

お金は何かを手に入れるための手段に過ぎない。

それは人生で一度大金を手にした事がある

私自身の実感でもあります。

財布にはたくさんお金が入っている。

でもそのお金を使って手に入れたいものがない。

その空しさと言ったらありません。

私は会社でも、人生においても、

茶器を見つけることが出来なかったのです。

 

茶器とは何か?

その質問を深く掘り下げる事は、

経営者としても、政治家としても、

あるいは一人の人間としても、

とっても重要な事なのだと思います。

 

社長としてこの事実に気がつかなかった自分が悔しい。

それが正直な気持ちです。

私はもう社長になる事はないと思いますが、

別の立場で茶器を作ってみたいという想いはあります。

 

力による支配から、お金による支配へ、社会は変化しました。

そして今、お金による支配に限界が見えています。

資本主義が成り立たなくなるとき。

それは、お金による雇用に限界が来るときです。

 

お金のために働くことと、お金のためだけに働く事は違います。

プラスアルファの価値。

すなわち何らかの茶器を提供出来る会社だけが、

次の時代をリード出来るのではないでしょうか。

 

現代日本人にとっての茶器とは何なのか。

その答えはひとつではないと思います。

私なりの茶器の発見。

それがきっと、これから先の人生のテーマとなるでしょう。

 

Written by :安田 佳生 

"安田 佳生の「疑問論」" -記事一覧

 

事例としても出てきた安田佳生の全てを失くしたあとに考えたことは・・・

著者である安田佳生が社長でなくなり、自己破産を経験し、全てを失くした中で考えたこと。社長でなくなった人だけが言える会社の不思議、自己破産経験者だけが言える社会の不思議。立ち止まらざるを得なかった著者が、立ち止まれない現代人に贈る、気づきの数々。

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