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だから、マーケと営業は永遠に分かり合えない

安田 佳生の「疑問論」

今日の書き手:安田 佳生(ぼくら社編集長)

 

このブログを読んで

 

営業とマーケの攻防劇 - 問題提起プロフェッショナルはてなブックマーク - 営業とマーケの攻防劇 - 問題提起プロフェッショナル

だいたい営業とマーケが攻防を繰り広げている場合が多い。営業はとにかく1件でも多く決めたい性分である。しかしマーケは華々しくお金を使っているだけでろくな引き合いを連れてこない。まずお互いがお互いを知りリスペクトした上で、双方で協力したらいったいどれくらいすごいことが起こるのかを考えるべきだと思う。 

 

私にも覚えがあります。

マーケと営業の攻防劇。

競争から共創へ。

実際これがなかなか難しいのです。

構造的には不可能なのかもしれません。

 

マーケのミッションは時間とともに変化します。

第一のミッションはマーケットからの問い合わせを作ること。

電話かけや飛び込みで顧客を捕まえていた営業からすれば、

問い合わせが来るというのはとてもありがたいことなのです。

でも時間の経過とともにその要望は強くなります。

 

第二のミッションは問い合わせを増やすことです。

問い合わせが少ないと営業マン全てに行き渡らない。

数件でも喜ばれていたものが、

数十件、数百件の要望へと変わっていきます。

 

第三のミッションは問い合わせの質を上げることです。

もっと買う気のある見込み客からの問い合わせ、

もっと資金力のある見込み客からの問い合わせ、

要望はどんどん強くなります。

 

では営業はどんどん楽になるばかりなのか。

実はそうでもないのです。

問い合わせの質を高めることは容易ではないので、

マーケはより多くの問い合わせ数を追うようになります。

全体の数が増えれば、質の良い問い合わせも増える。

ただ、数を増やすには膨大な予算がかかります。

そしてその予算はすべて営業目標に上乗せされていくのです。

 

結果、営業もマーケも不満を募らせることになります。

営業からすれば、

マーケの予算は全て自分たちが稼いでいるという自負がある。

マーケからすれば、

問い合わせがあるから契約が取れるのだという自負がある。

こうやって、いがみ合う図式が誕生するのです。

 

では客観的に見たらどうなのでしょう。

 

客観的に見るならば、

営業が必要なくなるほど質の良い問い合わせをつくること。

これがマーケの究極のミッションです。

でもそうなると営業は必要なくなってしまいます。

 

反対に営業のミッションは、

質の悪い問い合わせでもどんどん契約に結びつけること。

そして究極的には、問い合わせがなくても契約が取れるようになること。

つまりはマーケを無くすことがミッションなのです。

 

営業を無くすことがマーケのミッションであり、

マーケを無くすことが営業のミッションである。

客観的に見ればその通りなのですが、

彼らは決して相手がいなくなることを望んでいません。

なぜなら、どちらか一方がなくなってしまうと、

その負荷が全て自分たちに降り懸ってくるからです。

 

文句は言うけれどもマーケがいなくなったら困る。

文句は言うけれども営業がいなくなったら困る。

お互いがそういう関係なのです。

でもそれに甘んじているわけにはいかない。

なぜならば会社からの要望はどんどん大きくなるからです。

 

結果、

営業はマーケへの要望を高める。

マーケは営業への要望を高める。

でもその要望が達成された暁には、

自分自身の存在価値がなくなってしまう。

そういう矛盾をはらんだ要望なのです。

 

そこそこ良い問い合わせ×そこそこの営業力

多分これが最終的な共創の姿です。

でも会社はそんなものは望んでいません。

マーケと営業が共創するためには、

会社の要望もそこそこにしなくてはならない。

でもそんな事は絶対にあり得ない。

だからマーケと営業は共創できない運命にあるのです。

 

Written by :安田 佳生 

"安田 佳生の「疑問論」" -記事一覧

 

資本主義の次は疑問主義なのだ!

著者である安田佳生が社長でなくなり、自己破産を経験し、全てを失くした中で考えたこと。社長でなくなった人だけが言える会社の不思議、自己破産経験者だけが言える社会の不思議。立ち止まらざるを得なかった著者が、立ち止まれない現代人に贈る、気づきの数々。

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