偉そうな人は、偉くない。
今日の書き手:下出 裕典
id:koh0605さんの記事を読んで
大勢の前で大声で叱責したら、人は壊れていくんじゃないだろうか。 - いずれも。
同じフロアで仕事をしている若手社員の1人が会社を休みがちになっている。頭痛がする、時々気分が悪くなるという症状を訴えていて、病院に行ったけれど、特に悪いところは見当たらないらしい。
お正月に、某大学の体育会系活動のドキュメンタリーが放映されてました。テレビで。
感動モノとして、過酷なトレーニングを乗り越える皆さんの取り組みがストーリー化されていたのですが、僕はちっとも感動しなかった。
指導者が、めちゃくちゃ偉そうな人だったからです。
正直、何様なんだろうと思いました。
いや、頑張ってる学生の皆さんはとてもすごいと思うんです。
僕にはとても真似できないし、共通の大きな目標に向かって突き進む姿はたしかに感動です。
だけど、どうしても、指導者のスタンスに共感できなかった。
卒業生の多くはきっと、あのコーチへの感謝を口にするでしょう。
彼のおかげで良い演技と良い思い出ができた、と。
ただ、その裏側では、言葉の暴力や過酷すぎるトレーニングで理不尽に脱落していった人たちも多いと思うんです。
・・・とつぜんですが、暗殺教室、ご存じですか?
「このマンガがすごい!」2014年オトコ編の第1位に選ばれた作品です。
基本はギャグ漫画なのですが、教育に関していろいろ考えさせられるところが多い。
28人の落ちこぼれを集めたクラス・E組(通称EndのE組)を作り、それ以外の数百人に「ああはなりたくない」という恐怖感と、「俺たちは恵まれている」という安堵感を与えることで学園を統制する手法が取られている。
これがまた絶妙に嫌な感じなのですが、前述の指導者さん、なんだか似ているなぁ、と思ったんですね。
ある意味で完成された『エリートの育成方法』なのだと思いますし、今の僕にはそれに代わる方法を提示することもできません。
でも、絶対に自分はこうはならないぞ、と固く心に誓いました。
完成された方法を知る人ではなく、試行錯誤を続ける人であり続けたいと思います。
Written by :下出 裕典
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