「正社員」だから「価値」があるという短絡さ

今日の書き手:安田 佳生

 

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ぼくは引っ越し屋さんがあまり好きではありません。

引っ越し屋さんは「足元を見る」ことが結構平気です。

今回来てくださった引っ越し屋さんの一社さんはある大企業なのですが、そこでその営業の方が口にした言葉が興味深かったです。

 

このブログを読んで

 

この話は、なかなか本質を突いていますね。

正社員だからいい仕事をするとは限らない。

確かにその通りです。

 

企業側の考えは

『うちはアルバイトではなく、正社員』

『だから価値がある』

『だから高い』

となります。

 

一方消費者側の気持ちは

『ウチはアルバイトではなく、正社員』→『はあ、そうですか』

『だから価値がある』→『なぜ?』

『だから高い』→『訳分からん』

となるわけです。

 

企業側から見た価値と、消費者から見た価値のズレ。

そこに気がつかないと顧客は離れていきます。

 

正社員

社会保険料など高いお金を払っている

責任を持って仕事をしてもらわねば困る

 

これは雇う側の理屈でしかありません。

 

「社員だから責任を持って働かねば」という人もいれば

「社員だけど適当にやろう」という人だっている。

 

「アルバイトだから適当でいいや」という人もいれば

「アルバイトだけど責任を持って働くぞ」という人だっている。

 

考えてみれば当たり前の話です。

ましてや消費者には何の関係もない話なのです。

 

たとえば

『うちのパンは正社員が焼いているから高いです』

とか

『うちのコンビニは正社員がレジを打っているから高いです』

などと言われたら、

誰だって『?』となりますよね。

でも雇う側の理屈で考えたら同じなわけです。

 

社員にはお金と時間をかけている。

待遇は手厚いし、研修にも時間をかけている。

だからサービスの質が違う。

値段が高いのも当然。

となるわけです。

 

正社員だから高い。

それは「課長だから高い」と言っているのと同じです。

肩書は企業の中での立場です。

顧客には関係ありません。

でもついつい、その事を忘れてしまうのでしょうね。

 

Written by :安田 佳生 

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