変人を受け入れられない日本人
今日の書き手:安田 佳生(ぼくら社編集長)
この記事を読んで
なぜ日本企業の管理職の多くは 「変人」を組織から追い出そうとするのか|組織をむしばむ「子ども病」の正体 秋山進|ダイヤモンド・オンライン
「自分はこれをやりたい」と強く自己主張をすると周囲から潰されてしまうため、多くの人はそれを表に出さないのです。日本の多くの組織では、変人は“使いにくい奴”と評価されてしまいがちです。
子供の組織は変人を受け入れられない。
変人を受け入れられるのが大人の組織である。
これからは変人を受け入れて大人の組織を目指さなくてはならない。
確かにその通り!
と膝を叩きたいお話です。
でも日本ではかなり難しいでしょうね。
『変人』を受け入れられる組織をつくるのは。
なぜなら日本人には独特の縄張り意識があるからです。
私がアメリカに行って一番驚いたこと。
それはテリトリー(縄張り)の違いです。
アメリカ人はよく自宅でパーティーを開きますが、
そこには『主催者の知らない人』が必ず混じっています。
友達同士の集まりに知らない人が参加するのも普通。
彼らのテリトリーは組織ではなく個人にあるのです。
だから、自分が所属する組織に人が入ってくることに抵抗がありません。
しかし日本人は違います。
日本人は個人ではなく組織にテリトリーを持っています。
仲間同士の集まりに知らない人を勝手に連れて行くことはできません。
組織にはそこに参加する人だけの暗黙のルールがあるからです。
そのルールを守れる人だけが参加を許される。
仲間の承認なくして勝手に人を入れることは許されないのです。
仲間同士が集まっている時に、仲間ではない人が混じっていたとしましょう。
その人が同じルールを持っている人なら、仲間に入れてもらえるかもしれません。
でも、もしも違うルールの人だったら、
目配せ(暗黙の了解)によって、仲間はずれにされていくのです。
「あの子のファッションはダサい」「あいつは場の空気が読めない」
という具合に。
もちろんアメリカ人にも仲間意識はあるでしょう。
でもそれにとらわれずに他人を受け入れること。
それが自立することであり、
大人になることなのだという常識が彼らにはあるのです。
異質なものを受け入れるのが大人であるという常識と、
周りに合わせて異質さを見せないのが大人であるという常識。
この根本的な違いがある限り、
日本では変人が組織に溶け込める日は来ないでしょう。
Written by :安田 佳生
ぼくら社2014年2月の新刊!
人の「感性」と「行動」を軸にした独自のビジネスマネジメント理論を研究・開発し、全国から千数百社を超える企業が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」主宰、小阪裕司。
35冊を超える著書ではじめて語る「変わり者と疎まれ、本当の自分を出せずにいる」、そんな生きづらさを抱えている人に向けたメッセージ。
これからは感性の豊かな人、いわば "変人性 "を持つ人の時代。 その生きづらさは時代に必要とされている者の証であり、未来を創造する可能性そのもの。
君は、君がなるべきものにきっとなれる。