結局、石の上に何年いればいいのか?
今日の書き手:安田 佳生(ぼくら社編集長)
このブログを読んで
残念ながら、Kさんに当社での仕事を続ける気はないようだったので、慰留は諦めた。しかし、わずか10日とはいえ同じ会社で勤めた仲間である。不幸にはなってほしくない。Kさんには迷惑だったかもしれないが、私なりの「働いて幸せ」という状態を実現するための考え方を伝えることにした。
石の上にも三年と言いますが、
さすがに10日では何にも分からないですよね。
本当のことを言えば3年でも短い。
最低でも5年。普通に考えれば8年。
そのくらい真剣に取り組んでみて、
初めて仕事の面白さや
向き不向きが分かるのではないでしょうか。
でもその一方で、
長くやる事による弊害もあるのです。
弊害その1:人生は短い
8年も費やした結果、向いていなかったらどうなるのか。
更にその次の仕事も向いていなかった場合、
合計16年もの時間を浪費する事になります。
気がつけば40代半ば。
ここから方向転換するのはかなり難しいです。
私の知り合いで、
入社した会社を1日で辞めた人がいます。
朝礼があまりにもつまらなく、
その日のうちに辞めたそうです。
彼はその後起業して、大金持ちになりました。
本当に向いていないと感じるのなら、
決断は早いほうが良い。
その意見にも一理あると思います。
弊害その2:捨てられなくなる
実はこちらの方がずっと大きな問題なのです。
たとえば8年間営業職に就いていたとします。
頑張ったけれども大きな成果はあげられない。
営業職には向いていなかったのかもしれません。
ここで転職を考えるのなら、
思い切って職種を変えてみたほうがいいかもしれない。
でもほとんどの人は変えようとはしないのです。
「せっかく8年間もやって来たのだから」
「俺には営業しか出来ない」
という気持ちが先行してしまうからです。
採用する側も経験者のほうが出来るはずだと思い込んでいます。
結果、向いてない仕事を延々と続けることになるのです。
考えてみたら、
仕事と結婚はよく似ていると思いませんか?
結婚して10日では相性なんて分からない。
でも何年も経った後では取り返しがつかない。
我慢し続けた結果、
愛のない惰性だけの夫婦になってしまうことも・・・
続ける覚悟と、捨てる決断。
人生にはその両方が必要なのでしょうね。
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資本主義の次は疑問主義なのだ!
著者である安田佳生が社長でなくなり、自己破産を経験し、全てを失くした中で考えたこと。社長でなくなった人だけが言える会社の不思議、自己破産経験者だけが言える社会の不思議。立ち止まらざるを得なかった著者が、立ち止まれない現代人に贈る、気づきの数々。