理想の夫婦という虚像

今日の書き手:安田 佳生

 

このブログを読んで。

夫婦ふたり暮らし、食事は別々の部屋で

http://yomcka.hatenadiary.jp/entry/2014/01/16/125735

私は、夫と二人で暮らしています。でも食事は基本的に別々の部屋で食べています。以前は、同じ食卓を囲んで食べていました。でもなんだか妙に居心地が悪く、どうにもソワソワしてしまいます。その「しっくり来ない感」が原因で喧嘩に発展することもありました。でも、ふと思いついて、それぞれ別の部屋で食事を取ることにしました。

 

夫婦だからと一緒に食事をしていたら、

とってもぎくしゃくした関係になったそうです。

そこで別々にごはんを食べるようにしたら、

なんと夫婦仲が良くなったというお話。

食べるメニューも、食べるタイミングも同じ。

でも食べる場所はそれぞれ別の部屋。

皆さんはこの話を聞いてどう思いますか?

 

「何か寂しい夫婦だなー」とか

「これで夫婦と言えるのかなー」とか

そのように思う人は多いのではないでしょうか。

でも世の中にはいろんな人がいます。

夫婦にも色んな形があっていいのではないでしょうか。

 

夫婦とか、親子とか、先生と生徒とか、上司と部下とか。

人間関係を「こうでなくっちゃ」と決めつけ過ぎると、

関係そのものが壊れてしまったりもします。

そうなったら本末転倒。

このご夫婦のように、

自分たちが快適であればそれが一番いいのです。

 

私は結婚して三年になりますが、

まだ一緒に住んでいるとは言えません。

妻の実家が近いので(同じマンション)、

妻はだいたい実家に帰って眠りにつきます。

添乗員という仕事をしているので、

朝早くに私を起こさないように気を遣ってくれているみたいです。

 

一緒に食事をする機会も少ないです。

お互いの仕事の関係で、月に4〜5回くらいでしょうか。

一緒にいる時間がかなり短い夫婦です。

しかも別居状態。

「何で?」とよく聞かれます。

でもどうして「何で?」なのかが私にはよく分かりません。

だって私たちはとても快適に過ごしているのですから。

 

社長の時にもよく指摘されました。

社員との関係が変だと。

私は社員から「社長」と呼ばれた事がありません。

社員にタメ口をきいた事もありません。

私は立場によって話し言葉を変えるのが嫌なのです。

それでは示しがつかないとか、

なあなあな関係になってしまうとか、

そう指摘する経営者もたくさんいました。

でも私たちにとっては、

それが一番快適な関係だったのです。

 

理想の夫婦とか、理想の親子とか、

そんなものは人によって違うのだと思います。

隣の夫婦にとっての理想は、自分たち夫婦にとっての理想ではない。

向かいの親子の関係は、自分たち親子にとっては片苦しすぎる。

自分たちの理想は、自分たちで見つけていくよりほか

方法がないのです。

 

よく、理想の関係を語る人がいます。

でもそういう人に限って、夫婦関係や、

親子関係が上手く行っていないような気がします。

それは理想を押し付けようとするから。

本当は理想の関係なんてないのです。

理想ではなく、自分たちにとっての快適。

それが一番じゃないでしょうか 

 

Written by :安田 佳生

 

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